前回のコラムでは、SDGsが掲げている17のゴールから「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」について解説をしてきました。
【SDGsのゴール】⑨産業と技術革新の基盤をつくろうのターゲットとは?
SDGsのゴール解説コラムの10回目として、今回取り上げるのは「10.人や国の不平等をなくそう」です。
続けてSDGsへの理解を深めていきましょう!
10.人や国の不平等をなくそう
以前より「富裕層と貧困層の格差が広がっている」ことが世界中で大きな問題となっていました。その中で、新型コロナウイルスの影響によってその傾向はさらに加速することに。
なんと2021年時点では、上位1%の富裕層が世界の個人資産の37.8%を占めるようになっているのです。一方、下位50%の資産は全体の2%にとどまっています。富裕層が金融緩和や財政出動のメリットを受ける一方で、非正規雇用者は収入減少や失業といったマイナスの影響を被っているのです。
富裕層はより豊かに、貧困層はより貧しくなるスパイラルが生まれています。
SDGsはこの現状に対し
- 2030年までに、各国の所得下位40%の所得成長率について、国内平均を上回る数値を漸進的に達成し、持続させる。(10.1)
- 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセス差別的な法律、政策及び慣行の撤廃、並びに適切な関連法規、政策、行動の促進などを通じて、機会均等を確保し、成果の不平等を是正する。(10.3)
- 税制、賃金、社会保障政策をはじめとする政策を導入し、平等の拡大を漸進的に達成する。(10.4)
などの目標を掲げ、問題解決に取り組んでいます。
実現に向けての具体策
世の中にあるさまざまな不平等をなくすため、世界各国でも多くの取り組みが行われています。
たとえば、国民すべてに対して政府が一定金額の現金を支給する「ベーシックインカム」。2019年にはイタリアで導入され、カナダ・フィンランドなどでも導入実験が行われています。賛否両論ある制度ではありますが、国民に一律で一定の所得保証をすることで経済的格差は薄れていくでしょう。
また、南アフリカ共和国やイギリス、スウェーデンなどLGBTQに寛容な姿勢を取る国々も徐々に増えつつあります。
日本国内では機会の均等を図るために女性雇用に力をいれており、総務省「労働力調査」によると、2013年から2019年にかけて7年連続で増加しているのです。女性が活躍するフィールドは着実に広がりをみせていると言えるでしょう。
次回は「11.住み続けられるまちづくりを」について紹介していきます。
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